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突然ですが、酒蔵クイズ!!
← うちのタンクです。
大きいですね。タンクって。
さて、このタンク一体どれくらい酒が入るのでしょうか。
リッター数で言っても漠然と 「莫大な量だなぁ」 としか考えられないと思うので、具体化してみましょう。
このタンク一本に、満量酒が入ってるとします。
一日に一合(180ml)、
365日毎日欠かさずこのタンクのお酒を呑んだとして、
このタンク一本空になるのに一体何年かかるでしょうか
タンクの大きさは右の写真で人と比べてください。
(いい写真がなかったので、以前雑誌(サライ)に掲載された写真を使わせていただきました。
五代目とその子分です。全然似てないですけど、一応兄妹らしいですヨ。)
ちなみに 五代目170cm みちこ157cm です。
ざっと、インスピレーションで答えてください。
見た目から推測すると
何年
チクタク・・・ チクタク・・・
もう時間切れになりますよ。 早く答えてください。
チクタク・・・チクタ
時間切れです。
このクイズを出すと、 「10年くらい」 「50年」 と言われる方が多いです。
いやいや。
正解は・・・
137年
ひょえーーー というぐらい入ります。
一升瓶にすると、約5000本。
それくらい莫大な量が入るんです。
だからうちの会社の蛇口をひねるとお酒が出てくるんですね。
うんうん。納得。
(↑信じてはいけません)
しかし、一年間売る量を冬の間だけ作るのですから、これくらいの量の入るタンクがいくつもないと足りないわけですね。
以上、酒蔵クイズでした。
みなさん、休肝日はお忘れなく
先日の続きです。
先日紹介したのは 「袋吊り」 でしたね。
本日は 「槽しぼり」 についてお話します。
丹精込めて造った大吟もろみのほんの一部を 「袋吊り」 という方法で上槽(搾り)します。
じゃあ 袋しぼりしなかったもろみは それは 「槽(ふね)」 でしぼるのです。
↓ これは通常使用する圧搾機
↓これは袋吊り
↓ これが槽搾り
槽搾りは、最近やっている蔵は割りと多いようですが、実はこれは昔ながらの方法。
布の袋にもろみを入れて、槽の中に並べて重ねていきます。
最後に、写真の槽の上の板が降りてきて圧搾します。
← まず袋にもろみを入れます。
← それを槽に並べて重ねていきます。
よく見てください。
この袋、口をふさいでないんです ↓
紐で縛ったりせず、
口を折るだけで重ねていくんです。
側から見てると、
こぼれるじゃん
と 思うんですけど、
これがうまくこぼれずにかさなるんですねぇ。
槽の中にこのもろみの入った袋を入れる光景もおもしろいもので・・・
槽の深さって、結構あるんですよ。
なので一番はじめに袋を入れる時は かなり下まで頭をつっこんで 敷き詰めるわけです。
これまた 側から見てると 頭から落ちるんじゃないかと思って
でもこれまた うまく起き上がってくるんですね。
もし落ちたら案外ウォーターベッドみたいで気持ちいいかもしれませんけど
寝てる間中お酒飲んでる夢を見て、起きたら本当に酔っていて・・・
午後から二日酔い状態で・・・
全然良くないや
そして酒はすこしずつ出てきます。
とれたお酒がちょっと濁っているのは、滓(おり。袋の布の織目を抜けて出てきたもろみの極細かい固形分)のせいです。
← ざるの足が一本壊れてて、上から紐でつっているのはご愛嬌
笑ってみてやってください(笑)
久々に造りのお話です。
今日は大吟醸を搾りました。
袋搾りという名の方法で上槽(搾る作業)しました。
通常の上槽方法は、布の袋にもろみを入れて、ゆっくり加圧することにより 液体(清酒)は布の目を通って布袋の外へ 固体(酒粕)は布の目を通らずに袋の中に残る という仕組みで清酒を得ます。
通常の上槽についてはコチラを
http://rihakusyuzoh.blog.shinobi.jp/Entry/29/
ですが今回行った「袋搾り」。
これは、無加圧で、重力によって落ちてきたものだけを集める方法です。
袋搾りは別名「袋吊り」「袋取り」「首吊り」などといいます。
朝、「今日は首吊りですかいね」 と聞きますと、
「あげあげ。 首吊りですが。 だいたい昼頃しますけんね。」 とのことでしたので、昼まで待機。
楽しみにしていたのですが・・・。
昼、ちょっとの間配達に行っている間に首吊り終了
帰ってきたときには後の祭でした
レポートしようとしてたのに・・・ごめんなさい
まだ今期機会があるのでその時に・・・。
さて、ということで、前置きが長くなりましたが、順番は入れ替わってしまいますが、搾ったあとの
斗瓶取りのレポートをしましょう。
まず・・・
これが後の祭の写真です・・・。(涙)
壷代(つぼだい)と呼ばれる小さなタンクに棒が渡してあり、そこにもろみの入った袋が吊るされています。
ぽたぽたと落ちて得た酒を斗瓶に取ります。
「斗瓶」とは、一斗(一升瓶10本分入る)どでかい瓶です。
これにお酒を入れて囲っておいた(保存しておいた)酒が、
かの有名な 斗瓶囲い になるわけです
(斗瓶囲いとはよくある名前ですが、実は李白が商標登録してるんです)
さぁ、斗瓶にとりましょう。
斗瓶に酒をとるおやっつぁん(杜氏)と、漏斗を準備する五代目の図 →
無意味にはりきる五代目。
今までに見たことのない真剣な目つきです。 →
← こんな感じで取っていきます。
いい香りが漂ってきます。
斗瓶に取る時に、コップにちょっとだけとっておきます。
これはどうするのかというと・・・。
酒の神様、松尾様に感謝を込めてお供えします。
やっぱりここはおやっつぁんの役ですねぇ。 →
斗瓶で寝かせた後、どんなお酒になるでしょうか。
いいお酒になりますよ~に
さて、この袋搾りですが、あまりたくさんの量はできません。
自然に垂れるものですから、なかなか大量にというわけにはいかないんですね。
しかし、このお酒と同じもろみがまだまだ残っています。
これを次は槽(ふね)で搾ります。
ふねってなんだや? ってなことは、また後日紹介しましょう。
今日ちゃんと取材してきましたから
お米は精米して洗米、浸漬した後蒸します。
朝一番の作業、「蒸し」。
「炊く」のではなく「蒸す」んです。
お米を蒸すことで「外硬内軟(がいこうないなん)」な米(蒸米)ができます。
外が硬くて、中が柔らかいんですね。
ご飯のように粘ったお米だと、うまくお酒が造れません。
← ザッツ 蒸米機
湯気が上がっていることろから奥が米を蒸すところ。
(蒸米機)
湯気があがってるところより手前が米を冷やすところ。
(放冷機)
一番奥から生米を入れて・・・
蒸米機を通って・・・ 出口までくると・・・
← このようにホカホカに蒸しあがった蒸米が出てきます。
← 熱いです。
大量の蒸米が次から次へと出てきます。
これだけの米で一体何人ご飯が食べれることやら・・・。
何年食べ続けられるのやら・・・。
蒸しあがった蒸米は、このように手にとって力を込めて
ひねるようにして餅状にします。
(ひねり餅といいます)
ひねり餅をひっぱってみると
← こんな感じ。
口にしてモグモグもします。
ひっぱる、食べることによって
蒸し具合をみます。
そして放冷されたお米は放冷機の端から順次出てきます。
出てきたお米は手で触って温度を確かめます。
冷えすぎてないか?熱すぎないか?
布で受け止めて麹室にもっていくなり、酒母室に持って行くなり・・・。
通常の仕込ではエアシューターでタンクの中まで送ります。
以上が蒸、放冷の作業です。
・・・。
そういえば今朝、
階段ですれ違った蔵のお兄さんが・・・
「 おにぎりが落ちてた。 」
って、なんか食べてたなぁ・・・。
確かに手のひらサイズの丸い白い塊だった・・・。
おにぎりが・・・・
落ちてた・・・・
←こんな機械で搾ります。
後ろ側の白い蛇腹状のところで搾り、搾られたお酒は、
前にある小さいタンクに出てきます。
←出てきてますね~
このお酒は、以前に日記に載せた、
「今年初のもろみ」です。
この小さいタンクがいっぱいになると、自動的に
ポンプが作動し、大きなタンクに移されます。
きれいな色ですね~
ノンストップでこのくらいの量の酒が出てきます。
搾りには1日くらいかかります。 ・・・物によりますが。
なので、本日は粕がとれました。
白い蛇腹状の部分を開いたところです。
粕がびっちりついてます。
このようにへらで剥いでいくと・・・
板粕の出来上がりです。
ちなみにこの粕は、あさって行われるほろ酔い寄席で販売する予定です。
できたての粕、いかがですかね
←↓ これはなんでしょう?
蔵の前でトグロ巻いてるホース。
蔵の3階からロープが垂れていて、ホースの先のジョイント部にくくりつけられてます。
このホースがロープでスルスルと3階まで引っ張り上げられるのですが・・・。
少し待っていたら引っ張りあげられたので、3階にあがってみました。
こんな感じ。
3階とはいえ、実際4階建てくらいの高さがあります。
若干怖い・・・。 ( ̄_ ̄
機械での洗米のときに使用されます。
このホースは3階の浸漬槽(お米を水に浸しておくタンク)から、1階の排水溝までつながっています。
このホースを浸漬した後の排水が流れて1階の排水溝に捨てられます。
別に三階にだって排水溝はありますけどね・・・。
1階までホースを垂らしたのには訳があるんですよ。
← これが浸漬槽です。
← こんな風に洗われたお米がじゃんじゃん入ります。
←浸します。
少ししたら、水だけ抜いてやります。
この時、水をゆっくり抜いていたのでは底の方のお米はいつまでも水に浸ったまま、なかなか水がきれないのです。
上の方のお米と浸漬時間が違ってくることになりますよね。
そのとき活躍するのが例のホースであります
このホースで水を捨てることにより、3階から1階の落差で、よりスピーディーな排水ができるのです
実際どれくらい早く水を捨てることができるでしょうか。
考案者の I 氏にお願いしてみると、「特別だよ」と言って、実際に「3階に排水」と「1階に排水」の2パターンやってくれました。
ストップウォッチまでわたしていただいて。
ありがたや。
1階に排水。 3階に排水。
3階 ・・・ 2分18秒
1階 ・・・ 43秒
なんと、3分の1のスピードで排水が終わりました。
早い・・・。
感動したので、この「高速排水システム」にI 氏の名前を取り入れた名前を付けてみましたが、あっさり断られてしまいました。
つれないです。
とまぁ、
こうやってみんなで頭をひねりながら日々品質向上に努めております。
蔵の中には知恵がいっぱい
タンクの上の方までもろみが入っております。
← こんな感じ。
(クリックで拡大)
まだお米っぽい形が目で見てわかりますね。
蒸米が表面まで持ち上がってくるんです。
(←クリックで拡大)
表面には若干泡がもこもこ出てます。
さぁ、これが日を追うとどうなるでしょうね。 楽しみ 楽しみ
ところで、タンクの上に乗ってる木製の十字、あれ何かわかりますか?
あれは転落防止用の柵なんです。
転落したら大変です。
「そりゃそうだろ」という感じですけど、「溺れちゃう」とかそういうレベルではないんです。
タンクの中に頭つっこむだけで意識失ってしまうんですから。
というのも、タンクの中には二酸化炭素が充満してるからなんです。
(なぜ二酸化炭素が?)
酵母は発酵中、もろみ中の糖を食べてアルコールを出します。
その時に、アルコール以外に二酸化炭素も同時に出すんです。
なので、搾って出てきたすぐのお酒は、口にすると少しシュワっとします。
炭酸ガスが酒の中に残ってるっちゅーことです。
もろみ中の糖についてはコチラの記事を参考に。 → http://rihakusyuzoh.blog.shinobi.jp/Entry/13/
意識失うというのはつまり酸欠なんですね。
← たぶんこういう図になります。
おそろしい
まぁ、これは飽くまで予想図ですが、実際発酵中のタンクの中に顔をつっこむと、鼻や喉を劈くような刺激があり、涙もボロボロ。
目も開けていられなければ、息なんてとてもできません。
もし、そんな中に落ちてしまったら、・・・これ以上は私の口からは、恐ろしくてとても言えません・・・。
みなさんのご想像の通りでございます。
と、いうわけであのような柵を設けております。
みなさんも見学をなさることがあれば、その時はくれぐれも気をつけてくださいね
(麹とは・・・?)
酵母は糖を食べてアルコールを造ります。
お酒造りに糖は欠かせません。
しかし、日本酒の原料 「米」 「麹」 「水」 の3つの中に、糖は一切含まれてないんです。
「ご飯を食べていると甘いじゃないか」と思いますよね。
あれは、お米の中にあるでん粉が唾液に含まれる酵素によって糖に変わっているので甘くなるんです。
なので、ごはんを口の中に入れた瞬間て、甘くないですよね。
噛んでいるうちに唾液と混ざって甘くなってくるんです。
では、
日本酒造りでは、どうやって糖をつくるのか?
その役目を果たしているのが「麹菌」なのです。
麹菌が唾液の中の酵素と同じ酵素を持っているので、お米のでん粉を糖に変えてくれるのです。
つまり
←こういうこと
(クリックして見てください。)
さぁ、おわかりいただけた(であろう)ところで、作業の写真を・・・。
まず、蒸した米(蒸米「むしまい」といいます)をある程度冷まします。
こうやって熱々の蒸米を広げて冷まします。
蒸米が熱すぎて火傷しそう・・・
ちょうどいい温度になったところで、「麹室」(こうじむろ)に入れます。
(麹室とは、麹を作る部屋のことです。室内はひじょうに暖かく、
麹を作るときは、真冬でもだいたい30℃以上に保たれています。)
室に引き込んだら、「床」(とこ)に広げ、麹菌をふりかけます。
(床とは、室にあるテーブルのような台のことです。)
ふりかけたら、全体に均等に菌が行渡る様、かるくまぜ、
真ん中に麹をふりかけた蒸米を集め、こんもり盛ります。
そうして、一晩寝かせ、次の日、四角く平べったい箱(麹蓋という名前)に小分けし、
時々麹蓋の中を混ぜながら、もう一日面倒をみます。
二日目の夜は、真夜中まで温度をみたり、混ぜたり・・・。
そうして朝になると、立派な麹米ができているというわけです。
(最後の方、簡単に流してしまいましたが、仕事の都合でゆっくり写真撮れなかったんです
また別の時に載せますね。)
一般的に我々が「麹」と呼んでいるもの、又、スーパーに並んでいる「麹」というものは、蒸米に麹菌が繁殖したものなのです。
こうして手塩にかけた麹、上手に糖を作ってくれるでしょうか。
仕込んでみてのお楽しみ・・・ですね。
米洗いです。
酒造りでいうと、精米の次の作業、つまり2番目の作業です。
←笊にお米を入れて、水の中でがしゃがしゃします。
水がひじょうに冷たいので、手が痛いです・・・。
←笊を出してきれいな水をじゃんじゃんかけます。
かけたら、きれいな水の中に漬けます。(右写真の奥のほうでやってる作業がそうです)
←黒い皿に吸水中のお米をのせて、吸水具合を見ます。
←米を水から引き上げるタイミングを見計らっております。
真剣なんです。
お米を引き上げたら、水切りをします。
←すごく真っ白なお米。
きれいでしょう
さぁ、これからこのきれいなお米を使って麹造りがはじまります。
李白ってどんな酒? → http://www.rihaku.co.jp/
銘柄は「李白」。
このブログでは「李白」で起こったあれやこれや、いろいろ紹介していきます。
島根県松江市石橋町335
(0852-26-5555)
10 | 2024/11 | 12 |
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